◇忌服期間
わが国では、古くから忌服の制度があり、明治7年には武家の忌服制に基づいて太政官布告の「服忌令(ぶっきれい)」が出されました。
このまま現代に適用することは不可能で、一親等の肉親が死亡した場合でも、仕事を休めるのは、一週間から十日程度です。
従って、忌は初七日までで、気持ちの上での服喪は、四十九日の忌明けまでと考えることが適当でしょう。
◆忌服期間◆
(明治七年太政官布告)
父母死亡時 忌/五十日 服/十三カ月
養父母死亡時 忌/三十日 服/百五十日
夫死亡時 忌/三十日 服/十三カ月
妻死亡時 忌/二十日 服/九十日
嫡子死亡時 忌/二十日 服/九十日
養子死亡時 忌/十日 服/三十日
兄弟姉妹死亡時 忌/二十日 服/九十日
異父母兄弟姉妹死亡時 忌/十日 服/三十日
祖父母死亡時 忌/三十日 服/百五十日
曾祖父母死亡時 忌/二十日 服/九十日
孫死亡時 忌/十日 服/三十日
叔(伯)父、叔(伯)母 忌/二十日 服/九十日
従兄弟死亡時 忌/三日 服/七日
甥、姪死亡時 忌/三日 服/七日

◇忌服期間中に避けること
昔は、忌の期間には門を堅く閉ざして外出することもひとに合うことも許されませんでした。
家の中で喪服を着て暮らしていました。
現在では、かなり簡略化されており、ここまでする人はいないと思いますが、現在でも残っているしきたりとしては、結婚式や賀寿などの慶事への出席や神社への参拝は慎みます。
また喪中(故人死後一年以内)に年を越す場合は、しめなわ、門松、鏡餅などの正月飾りや、おせち料理などで祝ったり、新年回りや年賀の挨拶なども控えます。
地方によっては、忌明けまで肉や魚などを控え、茶を断って喪中の慎みを表し精進するところもあります。

◇喪服
昔は、遺族側は白装束、弔問客は羽織袴などの正装というように、はっきり分かれていました。
今では、どちらも同じような装いをするようになりました。
これにより、喪家側は、腕章や喪章をつけて弔問客と区別をするようになりました。
腕章は遺族側がつけるものですので、弔問客で平服に黒のネクタイと黒の腕章をつけて喪服の代わりにする事は誤りです。
基本的に仏式、神式、キリスト教式で特に違いはありません。
キリスト教式では、あまり和服の着用は見られないようです。
また、カトリックの場合、教会の中で、黒いベールをかぶりますが、これは、信者のみですので、信者でない人は、必要ありません。
※数珠は、仏式以外は、持参しませんので注意してください。
参列者は、基本的にその葬儀の様式(宗旨、宗派)に従う必要があります。

◇忌明けにすべき事

仏式
仏式では、四十九日(宗派によっては三十五日)を過ぎると、死者の霊が喪家から離れると言われ、この日を忌明けとします。
それまで安置していた白木の位牌は、お寺に返納し、新たに塗りの位牌を用意し仏壇に飾ります。
また、葬儀の際に行った神棚封じもこの日で解き、仏壇の扉も開けます。
神式
神式では、五十日祭で忌服が終わり、翌日に「清祓の儀」を行い神棚の白紙を除き、平常の状態に戻します。
キリスト教
キリスト教の場合は、忌明けの習慣がありません。(忌の概念がないと言うことです。) しかし、日本では、仏式、神式に準じて死亡から一ヶ月位としているようです。

なお、忌明けは、仏式、神式などで供養し、親戚や親しい友人、知人を招き手厚く法要を営みます。
忌明けの挨拶状を送る習慣もあります。


◇年賀欠礼の挨拶
喪中に新年を迎える場合には、年賀状を出しませんので十一月末から十二月初めにかけて年賀欠礼の知らせを出すようにします。
喪中のハガキは一種の通知ですが、死亡通知の意味も兼ねて、誰の喪に服しているのかを明記して簡素に書きます。
なお、キリスト教では忌の概念がないため、喪中はがきを発送する場合は、日本の慣習として準じます。
※別世帯の肉親の喪中の場合 大家族だった昔とは異なり、現在では当然、服喪の範囲も変わってきています。
亡くなった肉親と世帯を別にしていれば、二親等(兄弟姉妹、祖父母、孫)の間柄でも新年を祝う事は多いようです。

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